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あべの安正の小部屋

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映画を見てた。

この時期、ケーブルTVでは映画枠が増える。
あんまり30分番組繋げるのもしんどいんだろう。
さて、久しぶりに一本見てた。

『妖怪大戦争』
原作 水木しげる
監督 三池崇

と、書いてしまうだけでなく、出演者の豪華さときたら・・・。
一応はゲスト扱いで「荒俣宏」「京極夏彦」「宮部みゆき」そして「水木しげる」本人まで出てたり。
最後の方に少し顔出すくらいだけど、ファンとしては嬉い。
まぁ、作家先生に役者やってもらうのもどうかと(笑)
一人出たがりがいるがwwwwねぇ?京極堂の旦那。

日本を代表する「妖怪作家」達の一品。
『鬼太郎』ではなく『麒麟送子』を主人公とした作品ではあるが、アイテムでドーピングしてるあたり『悪魔くん』に近いかもしれない。山の妖怪に支えられ魔人『加藤』に挑む姿はどこか近代伝奇の悪魔使い(召喚師)ともダブって見える。勿論、魔人『加藤保則』も陰陽氏と言うよりかは錬金術師の風が強い。
この辺の解釈はゲーム好きだからかもしれないけどね。
荒俣宏センセイの『帝都シリーズ』も読んだが、半端無い知識量と細かな描写、そして『加藤保則』が使う怪しげな術。全体に広がる土御門家と『加藤』の陰陽術合戦となるが、所々に散らされた七曜、五行、易、呪禁道、神道、仏教、果てはアジア圏の民間信仰まで。その世界観には悪酔いしそうになったものだ。
長い作品であった割りに人気が広がらなかったのは、そのあまりにマニアックな世界観を理解し楽しめる層が少なかったからでは・・・と若い時思った。

「京極夏彦」「宮部みゆき」両先生の作品では、しばしば『妖怪』よりも恐ろしく奇怪で哀れな『人間』が登場する。本当の意味で『妖怪』なんてものは存在せず、ただ『人間』の内面こそが一番恐ろしく妖しいモノであると、描く。その方向性は古く「水木しげる」本人がかつて体験した戦争からも見て取れる。
左手に大きな傷を負い、その腕が腐り落ちる様を見ながらジャングルを這い回った。
その時、『妖怪』に出会った。自伝ではそう書いている。
人を殺すのも人であるなら、人を助け生かすのも人であると。

あまり知られていないかもしれないが、『ゲゲゲの鬼太郎』には西洋妖怪にまじって東洋妖怪つまり中国や
アジア諸国の妖怪も登場している。かなりマイナーな妖怪も出ているので面白い。ちなみに「水木しげる」の戦地はサイパン島であったりする。この人、ナニ見たんだろね?

で、だ。作品が面白いとかどうこうじゃなくて、自分はこういうの好きだな、と改めて思った次第で。
書き物とかもそういう方面で行くんだろうし。本とか字で下地を作って、ゲームや音で膨らませて、アニメで色をつける。そんな頭に出来上がってるからしょうがないかも。

ところで・・・大人になったら『妖怪』って見えなくなるんだって。けど、いつまでもそんな『妖怪』に出会いたい大人でありたいなぁ。
だって、『妖怪』より怖い人間が幾らでもいるんだものね。






 
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