どらっぐてーぶる
あべの安正の小部屋
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パンク修理。
さて、本日は朝からパンクしたチャリで駅まで行って、再検定の予習をば・・・
まぁ・・・それは済んだし、結果がどうであれ終わってくれるに越した事は無い。
で、だ。
終わってから近所の自転車屋に持って行った。
ちなみに3日前にもソコに持ち込んだんだが・・・その時は金属片が幾つか出てきた。
今回もそんな所だろう。
そこのおッちゃん(小学校の頃からおっちゃん)は実はもう69だという。
んで、2年ほど前に自分家の屋上から転落して全身を強打し、指とか動かなくなってる。
元々はHONDAの特約店舗であったらしいが、その事故の入院中に売り上げが全く無かったので特約契約を切られたらしい。年季の入った職人だっただけに惜しいと思う。
「何だ?またか?・・・走り方が悪いんじゃないの?」
タイヤを外し、チューブに空気を入れて水に漬ける。気泡が上がる。
「あー・・・横からだな・・・悪戯されたかな?」
言いつつも手はゴムのりとパッチを手にしている。
「・・・タイヤの裏は見たんだけどな」
手早くタイヤの表面と裏側に指を当てて、突起物や亀裂を探す。
「懐中電灯、持っててくれるか」
次はタイヤの溝に食い込んだ金属片を照らし出す。
「これか・・・兄さん、走る速度をもう少し早くしたらどうだ?」
同じ速度だとタイミング次第では同じ所で、同じ傷を負うのだそうな。
「最近はバイク乗る若いのも減ったしなぁ」
原付を月に数度パンクさせる客が居たそうだ。乗り方が悪かったらしく、その何度も起こす場所同じだったとか。
「兄さん、バイクとか好きかい?」
免許証を見せたら、ニヤッと笑った。
「RS250って・・・もう古いな。裏六甲とか走っててなぁ」
店の奥に飾ってある古ぼけた写真。真っ赤なRS250がイイ角度で腹を見せている。跨っているライダーは若き日のおっちゃんだった。
「最近のバイクは電子制御部品が増えてなぁ・・・もう分からないんだよ」
ネジとボルトと、金属部品の集合体だったバイクはいつの間にか電子制御部品の集まりとなっていた。
「2ストとか、そりゃあ単純なモンだった。4ストも最初は良く出来てると思ったもんだ」
おっちゃんからすれば、バイクに乗る人工が減ったのと車に乗る人工が減ったのが寂しいらしい。
「バイク乗る楽しさ、そりゃあ危ないけどな、こう・・・思いっきり回していって、操る。楽しいさ」
その一瞬だけ、そこに年は経たけど相変わらずバイク好きな青年が居た。
「楽しいさ。今でもバイク持ってくる客だっているんだ」
動かなくなった指を眺めて、少しだけ寂しげに笑ったおっちゃんは、また来いよ、と言った。
職人ってのは、こういう所に居る。
嬉しくもあり、ちょっと寂しくも感じた。また行こうっと。
まぁ・・・それは済んだし、結果がどうであれ終わってくれるに越した事は無い。
で、だ。
終わってから近所の自転車屋に持って行った。
ちなみに3日前にもソコに持ち込んだんだが・・・その時は金属片が幾つか出てきた。
今回もそんな所だろう。
そこのおッちゃん(小学校の頃からおっちゃん)は実はもう69だという。
んで、2年ほど前に自分家の屋上から転落して全身を強打し、指とか動かなくなってる。
元々はHONDAの特約店舗であったらしいが、その事故の入院中に売り上げが全く無かったので特約契約を切られたらしい。年季の入った職人だっただけに惜しいと思う。
「何だ?またか?・・・走り方が悪いんじゃないの?」
タイヤを外し、チューブに空気を入れて水に漬ける。気泡が上がる。
「あー・・・横からだな・・・悪戯されたかな?」
言いつつも手はゴムのりとパッチを手にしている。
「・・・タイヤの裏は見たんだけどな」
手早くタイヤの表面と裏側に指を当てて、突起物や亀裂を探す。
「懐中電灯、持っててくれるか」
次はタイヤの溝に食い込んだ金属片を照らし出す。
「これか・・・兄さん、走る速度をもう少し早くしたらどうだ?」
同じ速度だとタイミング次第では同じ所で、同じ傷を負うのだそうな。
「最近はバイク乗る若いのも減ったしなぁ」
原付を月に数度パンクさせる客が居たそうだ。乗り方が悪かったらしく、その何度も起こす場所同じだったとか。
「兄さん、バイクとか好きかい?」
免許証を見せたら、ニヤッと笑った。
「RS250って・・・もう古いな。裏六甲とか走っててなぁ」
店の奥に飾ってある古ぼけた写真。真っ赤なRS250がイイ角度で腹を見せている。跨っているライダーは若き日のおっちゃんだった。
「最近のバイクは電子制御部品が増えてなぁ・・・もう分からないんだよ」
ネジとボルトと、金属部品の集合体だったバイクはいつの間にか電子制御部品の集まりとなっていた。
「2ストとか、そりゃあ単純なモンだった。4ストも最初は良く出来てると思ったもんだ」
おっちゃんからすれば、バイクに乗る人工が減ったのと車に乗る人工が減ったのが寂しいらしい。
「バイク乗る楽しさ、そりゃあ危ないけどな、こう・・・思いっきり回していって、操る。楽しいさ」
その一瞬だけ、そこに年は経たけど相変わらずバイク好きな青年が居た。
「楽しいさ。今でもバイク持ってくる客だっているんだ」
動かなくなった指を眺めて、少しだけ寂しげに笑ったおっちゃんは、また来いよ、と言った。
職人ってのは、こういう所に居る。
嬉しくもあり、ちょっと寂しくも感じた。また行こうっと。
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