どらっぐてーぶる
あべの安正の小部屋
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じーさんの3回忌。
母方の祖父が逝ってからまだそんなもんだ。
正直な所、この人の影響ってのは、自分にとってかなりのウェイトを占めてる。
可愛がられたとも違うが、哲学思想の父とも現実主義の母とも違う・・・広い視野をもった人間味溢れる言葉が多かった。いつも話をするのが好きで、よく他愛の無い内容で長々と喋っていたものだ。
思えば、戦争体験で無くした時間の有効さを70を過ぎてから噛み締めてたんじゃないかな。
ちなみに・・・祖父殿が居なけりゃ、書き物とかしようとか思わなかっただろうな。
さて、そんなじーさんの法事であったが・・・。
案外遠い所から兄弟が来ていたりする。
一人は伊勢の山奥から。
一人は横浜から。
じーさんが政治思想家であるなら、その二人は医師と文化人にあたるだろう。
年のせいでやや耳は遠いが発言には力がある。
その思考や行動は、じーさんの兄弟だと痛感する。
曰く、家族でパタゴニアに行ってきた。・・・御年82才とその家族で毎年世界各地を観光する。
曰く、勉強会で新宿で夜中まで討論してきた。・・・政党主催の勉強会ですか?
実に楽しそうに話し、飲み、食う。『理想のじじい』が目の前に居た。
だから自分の中で祖父が死んだ事にあんまり実感が無い。
ああ、本人は居ないんだな。でも良く似たのがまだ居るな、って感じ。
向こうも孫連中に面白いのが居るとでも思ってらっしゃるのだろうか。
次に会うのは何時の事か。
されど語る時間がこうも早いと惜しくもなるな。
「臓器移植法についてだが、日本でそこまで対応できる病院も医師も足りないだろうに」
「おう、この前ちょっと麻生のボンボンが適当なこと言ってただろ?ありゃダメだな」
「いくら法改正ができたとしても、適切な処置ができないなら意味が無い」
「下賎な話し方と声が気に入らねぇ。選挙に行けって言うんじゃねぇが、ちゃんとした考え持ってないとな」
と、ご高説頂くが・・・どちらも些か耳が遠いらしく、同時に会話するのは大変。
まだまだ元気な老人が居るんだな。
どこの仙人であろうかと・・・こんなじじいになりたいねぇ?